January 26, 2011
今、世の中にあるものは「多く売れるため」を第一義にしすぎていると思うんです。素直な創作ではない。ドラマや映画になりやすい、売れやすいものに傾きすぎています。小説でしか書けない、というものが必ずあって、それが極端に少なくなっているように見えます。映像化しにくいものこそ小説だと思えます。海外のミステリィ小説も、スピーディにストーリィが展開していくようなハリウッド映画的なものが好まれていますが、それなら最初から映画にすれば良いわけで、小説を書く意味がない。小説の世界観とは、作者の思考の展開から生まれるもので、なにかを体験したときにそれをどう抽象化するのかという部分だと思います。今、一般に言われている世界観というのはゲームの設定みたいなレベルですよね。小説家が持っている世界観というものは、そういった小道具、大道具のことではないのです。